映画 「男はつらいよ お帰り 寅さん」を上映開始2日目の12月28日に、
これまでに全48作(+第49作(第25作寅次郎ハイビスカスの花)とメインの内容は同じ。)を見てきた自称 "男はつらいよ上級者" の立場として観てきました。 @ 大分県の「トキハわさだタウン」の映画館にて。

待ちに待っていた映画をついに見れた感動、男はつらいよ最終作を見れた感動、映画自体への感動と重なり、冒頭、途中最後と泣けました。

ただ 個人的に少し物足りない部分もあった事から、
もしかしたらどちらかというと「男はつらいよ」という作品を知らない人、あまり知らない人向けの映画だったのではないかとも感じました。

22年ぶりの続編という事で当時の役者さんたちの死去により、
おいちゃん、おばちゃん、タコ社長はすでに作品でも他界していました。
御前様は前作では役者さんは死去して、映画内に姿は登場していなくてもまだ生きているという設定で、
今作に登場した御前様がその御前様という設定なのか、次代の御前様なのかは不明でした。

そして、寅さんが登場するのか、生きているという事になるのか・・・
もしかしたら声だけ登場したり、過去に満男が滋賀の街で後ろ姿だけ見た時のように、どこかの街で後ろ姿だけで登場するのか、後ろ姿や足元だけが見える形で"くるまや"に帰ってくるのか・・という淡い期待も抱いていましたが、満男の心の中の「幻」か「霊」という形で登場し、寅さんが今も生きているのかは「謎」という形でしたが、すでに他界しているという事を示唆する表現だったようにも感じます。

さくらと博も すっかりおじいさん、おばあさんになり(老けメイクをしていた)スマホも使って 時代はすっかり現代です。(たしか2017年か2018年という設))

鳥取砂丘での満男と泉のシーンを思い出す満男の夢と、満男の妻の7回忌の法事の日から物語は始まります。

タコ社長の印刷工場はその後閉鎖し、その土地にはマンションが建ち、タコ社長の娘のあけみ家族が住んでいました。
あけみの高校生( or 中学生)の息子が、ブルースリーマニアなのかケンカ好きなのか、とても恐かったです。

過去の「男はつらいよ」の映像を使用した回想の場面が作品の半分以上を占めていたようにも思い、
もっと今現在のストーリーをより多く、よい深く入れて欲しかったと 個人的には物足りないものがありました。特にメロンの回想の部分は特に要らないのではないか、もっと良い回想の場面が多くあったのではないか、と感じました。
特に、第45作で満男が別れ際の駅のホームで「俺、結局何の役にも立てなくて、泉ちゃんの前でうろうろしているだけの間抜けだったな・・」という言った後に、泉ちゃんが「そんな事ない」といわんばかりに泉ちゃんのほうからグッと抱いてkissするシーンのフルの回想が個人的には欲しかったです。(今作ではkissのシーンのみの回想で、その前後も欲しかった)

満男は第48作でハッピーエンドなるはずだった相手「及川泉(通称泉ちゃん)」とは結婚に至ることなく、別の女性(ひとみ)と結婚し、2年前に会社員を辞めて小説家になっていました。妻(ひとみ)は6年前に他界していて作中に登場することはなく、中学3年生の娘(ユリ)との2人暮らし。
駆け出しの小説家として本屋でサイン会を開いているところに、海外から帰国した泉ちゃん(海外ですでに結婚、海外に夫と2人の子供がいる)と偶然再会し、
その後3日間を共に過ごし、泉ちゃんが海外へまた帰ってゆくというストーリです。
再開1日目は、寅さんと一番関係の深かったマドンナ「リリー」さんが経営するバーへ、その後"くるまや"へ行きさくら博とも再開しその日は泉ちゃんは"くるまやの"2階に泊めてもらい、次の日に老い先短い泉ちゃんの父が入所している介護施設へ満男の車で2人で行き泉ちゃんの母とも再開し、帰りの車で母と大ゲンカとなるが満男が泉ちゃんへ強くかけた言葉のおかげで何とか無事におさまる。最後の日に成田空港で見送りへ。というストーリーです。
「もう一度会えて本当に良かった」 というキャッチフレーズがまさにふさわしいと思います。

リリーさんとの話で、その後の寅さんの情報が聞けるかと思ったらそのような事もなく、
せめて、48作で「男が女を送るといういうのは、その女の家の玄関まで送るっていう事だ」と一緒に奄美まで送っていった寅さんと再度奄美で暮らし始めてケンカ別れするまでの間の話でも聞きたかったと感じました。

渥美清が亡くなっていなければ、
正式な第49作では 満男と泉ちゃんが結婚する作品になるはずでした。

48作の流れからして満男と泉ちゃんが結婚に至らなかったという事への詳しい説明が欲しいと感じました。
映画内の話では その後泉ちゃんが おばを頼ってフランスへの留学を希望して、それを満男が引き留める事が出来なかったため それが本当の別れとなってしまったとの事でした。"おば"とは第42作で登場した佐賀県のおばさんの事なのか、それともこれまでの作品には登場していない別のおばさんがいたのか・・。
ただ、48作で満男が他の男性との結婚を あそこまで阻止しておいて、「愛している!」と叫んでおいて、その後結婚に至らなかったのはやはり納得できないものがあり、それを納得させてくれるだけのより深い説明が欲しいと思いました。

渥美清がその49作を前に亡くなった事から、寅さんも48作以降消息不明となり、49作でも"くるまや"や家族の前に帰ってくることはなかったという事になり、
それと同時に「未来」も変わってしまったのか、まるでタイムマシーンで過去に戻ったり、未来から現在に来た人物が未来の歴史を変えるように・・・。

あとは映画の節々で満男の目が「ギョロっ」となる瞬間が多かったのが視覚的に気になりました。

最後の終わり方が 男はつらいよの第1作のエンディング部分の映像で終わるというのも 何かしっくりこず、何かもっと良い終わり方があったようにも思いました。
けれど「嘘、もう終わってしまうの?」と、映画が終わりに差し掛かる時に心から名残惜しい気持ちを感じたという事は、やはり心から楽しんでこの映画を見ていたのだと改めて思います。
(心から楽しんでいない物事では "ふう、ようやく終わった・・" と思ってしまう物事も少なくないです。)

「寅さん」という要素は懐古という部分のみだったけれど、とても良い映画だったと思います。
夫や子供がいたとしても、泉ちゃんの空港での別れ際の満男への行動(hug & kiss)は 浮気でも不倫でもないと自分は思います。

今年の初めごろからずっと見たいと思っていた映画がついに見れた事、
そしてその映画を見終わった後、ついに「男はつらいよ」の最終作を見終わった後の空虚感は半端なく「~ロス」という人たちの気持ちがようやくわかった瞬間でした。

男はつらいよの現代の大阪バージョン「贋作男はつらいよ」がドラマとして2020年1月に放送されるようで、それを楽しみにして、
また、その後も形を変えて「男はつらいよ」が登場してくれる事を心の隅で待ちつつ、
今後の人生を過ごしていきたいと思います。

【男はつらいよの 名言 の一つ】
『おじさん、ぼくはこの頃、おじさんに似てきたと言われます。言う人は悪口のつもりなんだけど、ぼくには、それが悪口に聞こえないのです。おじさんは、他人の哀しみや寂しさをよく理解できる人間なんだ。その点において、ぼくはおじさんを認めているからです。』(満男)
(第47作「拝啓、車寅次郎様」より。)


【過去にUPした 男はつらいよ 主題歌のハーモニカ演奏譜動画】

 

【最近の自身の心境に深く刺さる 渥美清 (寅さん)の名言】
(「遠くへ行きたい」より)

どっか行きたい・・
でも、どこ行ってもすぐ飽きちゃうんだよな・・
こんなこと言って歳とっていっちゃうんだ・・・

【~男はつらいよ~とハーモニカとの意外なつながり】
なんと「長渕剛」が男はつらいよシリーズに 主役級な役柄で登場していたという事実を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?

1986年公開 第37作「男はつらいよ 幸福の青い鳥」で鹿児島から上京してきた画家志望の青年で、上京後は美術大学の受験に落ちて画家の夢かなわず、そのまま東京に残り看板屋で働いています。そしてその映画の中でも何回かハーモニカを吹いています。しかもハイテンションなブルースっぽいフレーズも吹いていて かなりカッコいいです。
その作品のヒロイン役の「志穂美悦子」さんと映画では結ばれるのですが、その後現実でもこの2人が結婚するに至ったという、当時とても大きなニュースになったであろうエピソードです。

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