最近は、オーケストラに勝るハーモニカの「バディ・グリーン」氏の
ウィリアムテル序曲とモーツァルトピアノソナタを完成度を上げるために練習を続けています。
久しぶりにかなりの「難曲」に挑戦していて、ハーモニカを始めたばかりのサヨナラバスを練習していた頃を思い出します。
ウィリアムテル序曲、モーツァルトピアノソナタともにスピードがとにかく速すぎで、
練習し始めた時は正直「吹けるようになるのか?」と感じました。
ですがここ数日、精度はまだ荒いですが ようやくバディグリーン氏と同じスピードで吹けるくらいになってきました。
まずはゆっくり吹いていって、何度も繰り返し練習していくと、動きを体が覚えてきます。特に難しい箇所はその部分だけを繰り返し練習します。
信じられないかもしれないのですが、根気よく続けていけばいつかは吹けるようになってくるものなのです。
仮に100%身に付けられないとしても、完成度75%くらい身に着けた演奏で感動してくれる人も多くいて、
また、75%くらいまでしか完成度を高められなかったとしても、取り組む前に比べたらハーモニカレベルは相当上がっていると思います。
そして忘れた頃にまた練習すると80%~90%まで完成度を高められたりもします。
同じ曲、同じフレーズの、しつこいくらいの繰り返し練習になるので「飽き」の気持ちが出てきてしまう事もあるのですが、
そこは何とか乗り越えます。自分が「好き」「吹きたい」と強く思う曲ほど「飽き」の気持ちは出づらいです。
反対にあんまり自分の心に響いていない曲だと、何度練習しても頭に入らない、体が覚えていかないという事になりやすいです。
そしてハーモニカの練習は筋トレ(筋肉トレーニング)と似ていると最近強く思うようになってきました。
100kgのベンチプレスを上げられる人も、最初は50kgくらいしか上げられなかった人もいるわけで、
その時点では100kgなんて本当に上げられるようになるのか?と感じつつも、
50kgを一生懸命何度も上げ続けて→55kg→60→65→70→75→80→85→90→95→100kg
となっていく様子は、ハーモニカの練習と通じるものがあるように感じます。
筋トレで言うと ハーモニカ紳士は70kg止まりだったのですが、純粋にその時点で「それ以上頑張り続けられなかった」というのがそれ以上成長できなかった理由です。
筋トレは 本当にひたすら「筋トレ」なので 飽きが来やすいです。
筋トレの原理でいくと、実際成長するのは一生懸命トレーニングした日の夜に寝ている間や、数日後にかけて成長するという点を考えると、
ハーモニカの場合も、練習している時のみに上達、成長するわけではなくて、一生懸命練習して その時吹けなかったとしても、その日の夜寝ている間や数日後にかけて、その曲を吹くための繊細な筋肉、神経が成長しているという事はきっとあると思います。
また、一生懸命取り組むほど、脳から体へ そうなれるように 体を作り変える命令が出るという話もあります。
一人黙々と技を磨く練習をするという点では「けん玉」と似ているとも感じるこの頃です。
また、ギターではFコードという、初心者にとっては押さえるのがとても難しいコードがあるのですが、
「こんなの絶対押さえられる気がしない」と、当のハーモニカ紳士も最初は思ってFを使わない曲を探しては練習していました。
ですが、当時 弾きたいと思っていた ゆずの"サヨナラバス"や"夏色" "少年" などで Fがあった事もあって、Fを押さえる練習も始める事にしました。
そして、絶対無理と思いながらも押さえる練習を続けていくと、
絶対無理。
↓
無理。
↓
かなりゆっくりなスピードなら少しは押さえられる、けど普通のスピードでは絶対無理。
↓
ゆっくりなスピードならそこそこ押さえられる。
↓
もう少しで普通のスピードでも押さえられそう
↓
普通のスピードで押さえられるようになった
↓
ボク(私)、すごい!
という感じで押さえられるようになりました。
この間、3週間くらいだったでしょうか。1日中「F」の練習していたわけではなくて、1時間~数時間だったと思います。
そして「F」を押さえられることで、演奏できる曲が一気に増え、世界が広がって自信にもつながったのを覚えています。
ハーモニカもこれと同じで、
ぜひ自分がチャレンジ曲を吹けるようになった時や、一見無理だと思っていた曲を吹けるようになった時の、
「ボク(私)すごい!」
という感覚を感じてくれる人が増えてくれたら嬉しいです。