【自分にとって一番都合の良いキーに変えて良い】

「キーを変える=移調する」という同じ意味です。

10穴ハーモニカを吹くにあたって
「どのキーのハーモニカを使うべきなのか?」
や、
「やはり原曲に忠実にキーのまま吹かないといけないのか?」

という選択肢や疑問が生まれてくると思います。

10穴ハーモニカには、
CDEFGAB(ドレミファソラシ)と、
C#(D♭) D#(E♭) F#(G♭) G#(A♭) A#(B♭)で、
計12種類のキーの音域のハーモニカがあり、
Gが一番低くてそこからABCDEFという順に高い音のハーモニカになっていきます。
最近は1オクターブ高い音のG(HighG)や1オクターブ低い音のF(LowF)もあり、
一番基本となるCのハーモニカでも1オクターブ下げたLowCというモデルもあったりします。

ハーモニカ紳士は今ではほとんど「C」ばかり使っていますが、
ハーモニカを始めて間もないころ、ゆずコピに一生懸命だったころは、
ゆずの原曲のキーと同じキーのハーモニカをとにかく揃えていました。
そして、そのゆずコピで歌も歌っていくうちに、原曲キーでは高すぎて歌えない(特に岩沢さんパート)と気付き、
ほとんどの曲で、原曲から1音半ほど下げる事になり、それにともないそれぞれの曲で使用するハーモニカのキーの下げる事になりました。
例えばサヨナラバスは原曲は「C」なのですが、1音半下げて「A」のハーモニカを使っていました。
ギターも半音下げでもなく、1音下げでもなく、1音半下げチューニングするなど中々当時は複雑な事をしていました。

キーを変えても良いという点で 一番説得力のある例を出すと、
ハーモニカの神のおじさんで有名な「バディ・グリーン氏」の"ウィリアムテル序曲"を、
原曲キーは「E」のところを バディ・グリーン氏は「C」で吹いています。
どうして「C」に移調したのかは定かではないですが、
Cで吹くのが一番吹きやすかったか、Eだとハーモニカ演奏では全体的に音が高すぎたのか、
カーネギーホールでのパフォーマンスはハーモニカを知らない人たちへ贈るハーモニカの紹介、パフォーマンス動画という事で
一番基本となる分かりやすいキーCを使ったのか、という推測をしています。

ここから学べることは、そもそもキーを変えたかどうかさえ特に誰も気にしていないのではないでしょうか?

また、男性が女性の曲を歌う場合、女性が男性の曲を歌う場合も、よほど音域が普通の人と異なっている人以外はキーを変えないと歌えないです。

カラオケで自分の歌いやすいキーに変える感覚で、ハーモニカで吹く場合も自分にとって一番吹きやすいキー、
吹いていて音的、音域的にしっくりくるキー、
または色々と面倒なのでよほどの事がない限り基本のCのキー(ハーモニカ紳士のパターン)、
など、
自分にとって一番都合の良くなるように 変更しても問題ないと思っています。

Fなどの音の高いハーモニカを使うと低音域のベンドコントロールがしやすいのと、低音部のベンドの音もあまり濁った感じにならないという特徴があります。
Gなどの低い音のハーモニカだと高音域の音が低めになるのでキンキンとした耳に痛い音になりにくいという特徴があります。

ただ、ハーモニカ専用の曲の場合(例:"JUKE"など)では、
ハーモニカのために作られた曲なので 原曲Keyで吹く形が一番吹きやすく音もしっくりくるのかもしれません。
このあたりは伴奏者との相談にもなってくると思います。
伴奏者が原曲キーでの演奏をすでにしっかりと身に着けている場合は、ハーモニカもそのキーに合わせる、
伴奏音源が原曲キーしか入手できない場合は原曲キーで吹く、という形にするのが良いと思います。

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